
Ameca とは
イギリスのロボット開発企業 Engineered Arts が開発したロボットの一つで、Mesmer、RoboThespian につぐ最新モデル。
人型のデバイスにマイクやカメラ、多数のセンサー、顔認識と音声認識の機能、そして機械学習用のハードウェアを積んだロボットですが、先代の Mesmer の開発で培われた 3D スキャンや表情の再現の技術によって非常にリアルな顔の表情や体の動きを再現する事が可能となっています。
187 センチ 49 キロと、人間で言うとかなりの痩せ型です。
Tinman
本体を Web ブラウザ上でリアルタイムにコントロールする Tinman という機能も統合されており、遠隔地のオペレーターがカメラやマイクを使用してロボットの周囲との会話をする事ができます。

平たく言うとビデオ通話の相手方のデバイスを PC からロボットに変えた様なイメージ。
ロボットならではの機能としては、画面上で特定の相手を選択してロボットの目線を合わせたり、オペレーターが話すと音声に合わせてロボットの口も動きます。
また、ロボットの表情を画面上で確認しながらボタンのクリックで感情の表現も可能です。
ユーザーに優しい設計
ロボットの保守やアップデート、変更など一連の作業が Web ブラウザ上で可能。リモートでサポートを受けることも可能。
Ameca に搭載されているたくさんのセンサーやカメラからの情報をリアルタイムで見ることができる。
開発プラットフォームとしての Ameca
主にカスタマーサービスやホスピタリティ、エンタメの分野での使用を想定されて作られていますが、人間型ロボットに関する開発プラットフォームとしての一面もあり、独自 OS の「Tritium」上でコードのテストや開発を行うことができます。
ソフトウェア、ハードウェアともにモジュラー型を採用、そしてクラウドと連携しているため開発やアップグレードがしやすく、頭部のみ、腕のみ、など個々のパーツに分けてテストや開発が可能とのこと。
Tritium OS
Tritium という独自 OS により、クラウド上でロボットの動きや人間とのコミュニケーションのコントロール、メンテナンス、コンテンツ(事前準備したロボットの挙動)の共有などが可能。
2つの相反する行動の命令が同時に来た場合にも、安全な順番で行う様な判断が可能だそうです。
Python IDE
Python の統合開発環境が提供されており、ロボットに搭載されたセンサーで取得した様々な情報を使ったオリジナルの機能や挙動を作成することが可能。ブラウザで開発環境へのアクセスが可能で、コードを書いてその場でロボット上でのテストが可能です。
RESTful API
RESTful API の技術を使って、Web 上で Ameca のコントロールが可能です。
外部の機材との連携やショーとのシンクロ、別の場所にあるセンサーとの連携によって行動を制御したり、遠方のロボットの行動の把握とコントロールを行えます。
CES 2022 で公開予定